今日は富士総合運動公園陸上競技場で、総体の静岡県予選を観戦してきました。もう総体のシーズンなんですね。富士は初めてだったんですが、のんびり行ったら日陰の席が無くって強い強い紫外線を浴びながらの観戦に。顔が痛いです。真っ赤だ…。 【画像①/スタンドから見える富士山。見慣れてるんですが、富士市まで行くとやっぱり大きい!】準決勝・第一試合/清水商業×藤枝東 【画像②/スタンドからの眺め。前列、低い位置からの観戦となりました。向こうに見えるのは両校の応援団です。】伝統校同士の好カードとなった準決勝第一試合。序盤、試合を優勢に進めたのは清水商業でした。4-2-3-1で中盤を厚くした布陣から徹底してプレスを掛け続けると、奪ったボールを素早く前線へ展開。前で待つ、ワントップを務める10.佐野はスピードがあり且つ身体が強いので、五分のボールを尽くモノにしては攻撃の起点となっていました。押され気味の藤枝東は辛うじてのクリア、もしくはファウルによるストップを余儀なくされ苦しい展開に。耐え凌ぐ時間が続き、なかなか思うようなサッカーをさせてもらえません。先制点は、そうして増えていったセットプレーから。
3、4本目のCKだったかな?左サイドからのCK。インスイングで上がったクロスの質が良かったです。これをニアサイドで待っていた選手がヘディングで流し込み清水商業が先制しました。見ていると全体的に清水商業の方が体格が良いようで、藤枝東はマンツーマンでついていたものの…もともと劣勢なので、ボールが良いとちょっとお手上げですね。その後も試合は清水商業ペース。藤枝東はシステムが分かりにくかったです。4-1-2-3?難しいことをやっているなぁという印象。前線には3枚残し、マイボールになるとSBも高い位置まで上がり、代わりにCHが落ちてきてビルドアップを担う形をとっていました。そして前3人のうち2人はサイドに開き、とはいえ真ん中の8.宮永も張っているCFの動きではなく。バルセロナがやる0トップみたいな感じ?8.宮永が落ちてきて、そうするとサイド(12.田口、14櫻井.)が絞って、そういう入れ替わりでフリーになって崩していくイメージ。ただ清水商業が積極的に前から追いかけてくるから、スイッチとなるCHにプレッシャーが掛かって、引っ掛けられてショートカウンターを受ける…というちょっと嫌な流れが続いていました。ですが、それでもめげずに続けていたら、そのうちそれなりに繋がるようになってきて。お、少しプレーエリアが前進したな…と感じた矢先でした。左サイドPA手前、入れ替わりによりフリーになっていた12.田口へスルーパスが通ると、カットインからDFとの1対1を制して放った右足シュートが決まり同点。藤枝東は、最初に訪れたチャンスをキッチリ決めて試合を振り出しに戻しました。これで試合は五分…もしくは藤枝東がペースを掴むかな?実際、前半の残り時間、しばらくは藤枝東が盛り返し気味に試合を進めていたのですが。終了間際、清水商業がもう一度奮起します。オフサイドにならないスローインからのボールでDFラインの裏を取ると、立て続けにシュートを放ちます。この2本はいずれもGK正面で得点には至りませんでしたが、“防がれた”というより“当ててしまった”というような決定的なシュートでした。この流れに絡んでいたのが25.大城ですが、彼はトップ下というポジション柄フリーマンのような動きを見せていて、この場面でも突然現れてから見事な強シュートを放っていました。他にもグラウンダーのクロスを受けてから、正対したマーカーに当てないよう小さなモーションでコースを狙ったシュートを放ったりと、技術やアイデアのある面白い選手という印象でした。それと、10.佐野はこのレベルだと強さが一枚上ですね。岡崎とか、最近で言うと樋口(滝川二→清水)みたいな印象で、そこまでの馬力は無いのかもしれませんが、替わりにキレがある感じがします。身体を当てたりとゴリゴリ来るので、対応するDFは大変そうですね。で、試合はその2人が動かしました。まずは25.大城。後半、ピッチ中央からドリブルを開始すると、ゴール前までボールを運びそのまま右足でミドルシュートを放ちます。この低く強いシュートがゴール左隅に決まって清水商業が勝ち越しました。見事。防ぎようが無かったかも。続いて、今度は10.佐野。ライン際、ゴールキックにしようと身体を入れたDFに対しスライディングで足をすべりこませ強引にボールを残すと、それを自ら拾いフォローに来た味方に託します。このプレーが起点になってのクロス、ファーサイドに上がったボールは大きかったものの、懸命に伸ばしたFWの足からこぼれた球を詰めてきた選手がシュート、ポストの跳ね返りを13.水野が押し込み清水商業が追加点をあげました。これで苦しくなった藤枝東は、前線の3人を代えてより直線的にゴールを目指すようになりました。
CHからのビルドアップ、入れ替わりによる攻撃を諦めて、より早いタイミングで前線へパスを供給する攻撃にシフトしました。ただ力押しには清水商業DFも強そうで、やや無理めのパスを奪ってはスペースへロブボール→10.佐野を走らせる…というアバウトながら強力な速攻で藤枝東の体力、気力を削いでいきました。そんな攻撃にもめげず、藤枝東も頑張っていたんですが…試合をひっくり返せそうな雰囲気はなく、試合はそのまま3-1で終了しました。清水商業は選手が(指導者も)変わってもスタイルは変わらずといった感じで、走力をベースに、今後は個の力を磨くことでサイド攻撃がより強力になっていくのかな。やる事がある程度決まっているので、後はやり切れるかの勝負ですね。選手としては、基礎的な動きもそうですが、それを果たす責任感とかメンタル面が鍛えられそうですね。一方の藤枝東は、清水商業に比べると複雑な動きにチャレンジしているため、ハマればかなり強力な攻撃となるんでしょうけど…まだ模索中?伸びしろは大きいと思うので、選手権までには可能性を具現化してほしいです。10.渡辺の頑張り、7.白井のカバーリングなどが良かったと感じましたが、鍵を握るのはこうしたCHの選手達かもしれないですね。判断力、それを支える技術力、両方を高いレベルで要求されるサッカーだと思いますが、その分成長のチャンスも大きいでしょう。自分の動きがチームにどういう影響を与えるのかを感じる、サッカーの仕組みを自ら知りに行く良い機会。ぜひ頑張ってほしいです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・準決勝・第二試合/静岡学園×藤枝明誠 【画像③/試合前の様子。藤枝明誠は応援団が、静岡学園はベンチが声を出して盛り上げます。】新人戦決勝と同じ組み合わせとなった準決勝・第二試合。こちらは一試合目より、縦に加えて横もコンパクトな、かなり狭いスペースでのサッカーとなりました。静岡学園は…4-2-3-1がベースでしょうか?ただ右の9番(長谷川?瀧崎?)が上がり気味で、徹底してDFラインから繋ぐスタイルの藤枝明誠DFを牽制する役割を担っているようでした。この試合は中盤のプレス合戦という感じで、局面の打開力が問われるような展開だったと思います。そんな小競り合いが続く中、静岡学園は前線の個人技が目立っていました。11.木部なんかは特にそうですが、マークを背負った状態で渡しても独力で前を向けてしまうので、そこを起点にペースを握る事ができていたように思います。そうした貢献もあってか、徐々に静岡学園が中盤の競り合いを制する回数が増えていき、そこから惜しいミドルもいくつか出始めていました。対して藤枝明誠も、決してやられっぱなしだったワケではなく。数は少ないもののボールをサイドへ展開できた時の迫力はなかなかで、スピードに乗ったSBの上がりも絡め中で待ち受ける選手は飛び込む動きもあるし、ここぞの場面では多くの選手がPA内に侵入するなど得点のための準備はできていたように思います。試合は前半終了間際、静岡学園がPKを決めて先制しました。サイドを駆け上がった選手のクロスがDFの腕に当たった、藤枝明誠としてはややアンラッキーなPK。1-0で静岡学園がリードして折り返します。藤枝明誠としては、まずまず五分で展開できていたものの、ボールを持っていたのはどちらかといえば静岡学園の方。そのままでは攻撃回数が増えないだろうし、どう手を打つかに注目して後半を待っていましたが…。その答えは、徹底的に繋ぐ事。やり方をかえず、それを貫くことでした。DFラインからの繋ぎは、個人的には選手が若干“やらされてる”感じがしたりして。追わせて…ピタゴラスイッチのギミックみたいに、マークのスライドを次々に誘発していく(それにより混乱させる)のが狙いだと思うんですが、まず最初のDFがプレスを避けきれずに慌ててしまっているし、かといって周りも助けてあげられていなかったので。監督は狙いを持っていたけど、選手はそれどころじゃない、みたいな。設計図通りに動作しない状態。「○○はこう動け!」といった具合で、監督から逐一指示が出ているようではちょっと厳しかったかも。なんて思っていましたが、8.高須?がビルドアップに参加することでパスコースを増やすと、静岡学園の追い方が中途半端になってきて(暑い中随分走らされていたので無理もない)、すると狙い通りサイドがフリーになり出しました。この時間帯、藤枝明誠は3バックに見えるくらいCBが大きく開くなど、かなり大胆に狙いを実行していました。すると、押し込んでいたからこそ高い位置でプレッシャーがかかったのかな?奪われたボールを奪い返す、カウンターのカウンターが発動。左サイドでボールを持つと、攻め残りを活かしゴール前にアーリークロスを供給します。これに合わせた13浅野のヘディングがループシュート気味にGKの頭を越えてゴール。藤枝明誠が1-1の同点に追い付きました。これでいよいよ藤枝明誠ペース。静岡学園は足が止まり気味で、前線は頑張って溜めてもフォローこないから攻撃にならず。藤枝明誠のショートカウンターにも置いていかれ気味で、数的不利になる場面もしばしば。なんとか最終ラインで凌いでいるような状況でした。これに対し試合を決めたい藤枝明誠はmロングスローも駆使してなんとか静岡学園DFをこじ開けようと試みるも…振り返るとやや単調になってしまっていたのかな?あと一歩崩しきれず、試合は延長戦へともつれ込みました。その延長戦。ペースは藤枝明誠だったものの、決めたのは静岡学園でした。両チームともさすがに運動量が落ち攻め合いとなってきた中、静岡学園は6.大村8.柴田の頑張りが効果を発揮。中盤で相手選手を引き付けてから出した裏へのボール、抜け出した7(瀧崎?長谷川?)がゴールライン際からクロスではなく更に内へドリブルを開始。2人、3人を引き付けると、シュートを阻止しようと飛び込んで来た藤枝明誠DFの足が引っ掛かり転倒。これがPKの判定となりました。藤枝明誠はこの場面、PK用のゴールキーパー?まで投入しなんとか防ごうと試みたのですが…静岡学園がこのチャンスをキッチリものにし、大きな大きな勝ち越し点を奪いました。追いつきたい藤枝明誠は再開後、パワープレー気味にロングスローを繰り返しPA内にボールを送ります。ただ、あと一歩届かず。最後、PA付近で得たFKはゴールキーパーがキッカーを務めるなどあの手この手で攻略にかかりましたが、試合は2-1で、静岡学園が逃げ切りに成功しました。勝った静岡学園は新人戦に続いての勝利。昨年のチームは中盤がストロングポイントでしたが、このチームは前線かな。その分?まだまだ“自在”というほどの攻撃には至っていませんでしたが、中盤がもう少し安定したらそのままチーム力がアップしそうな気がします。底は、最初から6.大村、8.柴田のセットで良かったような。スタイルは違いますが、状況判断について選手に委ねる範囲が大きい…という点では藤枝東と共通しているように思います。が、ちょっと違うのは、藤枝東は全体最適から各選手の判断基準が生まれるのに対し、静岡学園は部分最適の判断、その積み上げによってゴールを攻略する…という点でしょうか。こじつけるのなら、ヨーロッパ的と南米的?うん、ちょっとステレオタイプ過ぎるか。とにかく、判断を要する部分では似ているなぁと思いました。加工(組織化)の余地は残したまま、素材として徹底的に磨かれる感じですね。一方の藤枝明誠は、よほど悔しかったのか、終了の笛が吹かれた瞬間監督は大きな音が聞こえる程椅子を叩き、ある選手は荒れ気味でパイプ椅子を思い切り蹴飛ばしていました。ちょっと荒れ気味の試合だったし、試合中に何かあったのかな。内容としては、もう後ろからの繋ぎを徹底していくのでしょう。今はビルドアップの精度を上げているんでしょうが、ここが整備されアタッキングサード攻略に着手できれば、今よりもっと攻撃力が増してきそうです。選手はよく走っていたし、ベースはしっかりしていそうですね。まだちょっと、監督のイメージが先行し過ぎているのかな…。選手の考えや感覚はどうなんだろう。それと気になったのは、新人戦で得点を重ねていた7.嘉茂は、以前はもっと前目の内側でプレーしていた印象でしたが…今日はあまり目立たなかったような。この選手は、面白い位置でボールを受け反転の判断も良いという印象があったので、以前のような中でのプレーがもう少し見たかったです。今日の試合を経て、高校総体静岡県予選の決勝は清水商業×静岡学園となりました。昨年の、選手権県予選決勝と同じカードですね。昨年のチームよりも力関係は近づいているような…もしくは、ひょっとしたら逆転しているかも?!どうなんでしょう。1週間、楽しみに待ちたいと思います。
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